【サポートメンバー向け】「国益」のために、高市総理はゼレンスキー大統領と会談すべきでした
今回のG7エビアン・サミットにおいて、高市総理がゼレンスキー大統領と正式な二国間会談を行わなかったことは、外交上の小さな手続き上の問題ではありません。少なくとも公表資料を見る限り、日本政府は高市総理とゼレンスキー大統領との正式な首脳会談を発表していません。外務省が公表しているのは、ウクライナと欧州の平和・安全保障に関するG7セッションへの参加、および会議前後の短いやりとりです。他方、同じG7関連ページには、日仏首脳会談、日ブラジル首脳会談、トランプ大統領との立ち話、欧州委員長との会談が明示されています。つまり、日本政府自身の発信から見ても、ウクライナとの首脳レベルの関係維持は、今回のサミット外交の中心には置かれていなかったように見えます。
深刻なのは、ここ数か月の日本外交をめぐるいくつかの動きと重なって、同志諸国の側に「日本は対露姿勢を変えつつあるのではないか」という疑念を呼び起こしていることです。私が接触するヨーロッパの研究者、EU・NATO加盟国の政策担当者、そしてもちろんウクライナ関係者も、日本政府が急激にロシアに接近しているように「見える」様子に大変驚き、日本が変わってしまったのかと、心を痛めています。
たしかに、外務省および経済産業省は、ロシアへの経済訪問団派遣や対露経済協力再開を否定しています。外相会見でも「ロシアへの経済訪問団派遣報道は事実ではない」と説明され、経産省も「対露制裁をG7と協調して継続する」「新たな対露協力を行う立場にはない」と述べています。